格安SIMが安い理由とメリットやデメリット
「格安SIMって安いと聞くけど、何故なの」
「安いことには、裏がありそう」
最近、格安SIMという言葉を耳にすることも増えてきましたよね。
格安に限らず、携帯は「SIMカード」と呼ばれるチップを使うことで通信することができます。
今まで携帯を契約するときは、最初からSIMが入っているのでピンとこない人が多いかもしれません。
今回、格安SIMが安い理由やメリットについて、まとめてみました。
設備を持っていないから安く運営できる
私たちが日頃使っているスマホは、電波をよくするためにNTTやKDDIなどの通信会社は電波塔などの設備に対して多額の金額をかけて投資しています。
上場している会社が公開している財務諸表から、KDDIとIIJ(格安SIM事業の会社)の設備投資額を単純比較してみました。
公開されている財務諸表によると
KDDIの投資予定額は、6,100億円に対し、IIJは約200億円。
金額が大きすぎてピンときませんが、設備投資に対して30倍近くの開きがあります。
一年間にこんなにも投資するんですね。
2020年から運用される5Gの回線のための将来投資の分も含まれていますが、NTTやKDDI、ソフトバンクは電波のために多大な投資をしていたことがわかります。
一方、格安SIMサービスをしている会社は、電波を大手キャリアから借りて運用しているので設備投資の金額はほとんど関係ありません。
IIJは、格安SIM事業以外もしているので、格安SIM事業を運営している会社はさらに設備投資の金額が低いと考えられます。
回線を大手から借りることによって、格安SIM事業者は安い料金設定でサービスを提供できます。
格安SIM事業者は、店舗運営の固定費が少ない
大手キャリアのように、店舗を抱えていない格安SIM事業者は店舗運営の固定費や人件費が少ないのもポイント。
店舗を持つことで家賃や人件費はもちろんのこと、在庫管理のためのデータベース運用などたくさんの手間ひまが発生します。
格安SIM事業は、ネット販売や小スペースで販売することが中心なので、大手キャリアに比べシンプルな組織体制で事業を行っています。
サポートの安心面や知名度では、まだまだ大手キャリアは強いですが、いずれ格安SIMの手続きが簡単になり信用が高くなれば普及すると私は思います。
政府が携帯料金は高いと声明を出した
菅官房長官は、大手キャリアに対して
「大手キャリアの携帯料金は高いから、4割ほど料金を下げるべきだ」と発言したことで、2019年の秋にスマホの解約料が現行の9千円から千円にするかどうか、見直しが進められています。
確かに更新月以外で、税込で一万円以上の解約手数料が発生するのは高いですよね。
政府関係者の専門家が集まる有識者会議でも、大手キャリアの通信料金の高さが話題になりました。
政府が民間のサービスに介入するのも不思議な話しですが、この話しの発端として、海外の格安SIMの事情があります。
海外では通信費が安く、ヨーロッパでは日本に比べてやるかに安い事情があります。
総務省-電気通信サービスに係る内外価格差調査平成29年度より-
日本では、iPhone6まではSIMロックと呼ばれる制限をかけられていたので、SIMは交換するものでない考えが根強いのも事実。
携帯料金を見直したいなら、一度SIMを見直してみるのも良いかもしれませんね。
格安SIMのメリットは安さと乗り換えやすさ
この記事を検索された方は、通信料が安いから格安SIMが良いことはご存知かと思いますが、もう1つのメリットとしては、SIMを解約するときに2年縛りの影響を受けないことも挙げられます。
大手キャリアで悪評高い解約手数料は、格安SIMなら半年以降は千円で解約できるサービスも存在します。
格安SIMを使って見たけど、やっぱり合わないと思ったらまた大手キャリアで契約できる安心感も、魅力ですよね。
格安SIMのデメリットは回線は電波の不安
格安SIMの1番の不安は、やっぱり電波ですよね。
この不安は、確かに間違いではありません。
ただ、この電波の問題は格安SIMの会社によって大きく分かれます。
テレビコマーシャルでよく見かけるUQモバイルやYモバイルは、大手キャリア系列なので、比較的格安SIMの中でも電波が安定します。
(もっとも、UQモバイルの販売会社は端末と格安SIMの両方を使って欲しいので、格安SIMだけ欲しいというと販売員さんのテンションがガクッと落ちます。)
格安SIMは、どの会社の回線や周波数を借りているかによって、電波の良し悪しが決まります。
参考になれば幸いです。
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